ゲルハルト・オピッツさんのピアノ・ソロです。オピッツさんと言えば?
そうです。今から30年程前、NHKテレビのベートーヴェン・ソナタの演奏
およびレッスンで爆発的人気を呼んだ、あの先生です。
レッスンの日が待ち遠しく、テキスト片手にテレビにかじりつき
先生の言葉をテキストに書き込んでは、一生懸命に練習した日々を
懐かしく想い出します。
あれから30年。生演奏を聴くことが出来る日が来るなんて。ウソみたい。
コンサートのプログラムにも、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ
「テンペスト」と「ワルトシュタイン」がありました。
どちらも名曲。私も大好きな曲で、様々な奏者の演奏を聴いています。
オピッツ先生の音は瑞々しく柔らかく。
日の光を浴びて、コロコロ音を立てて流れてゆく川のせせらぎの様でした。
時に激しくはじかれる音は、石に当たり跳び散る水しぶき。
風景を想像させる、そんな気さえする「勝手に3D」なコンサートでした。
演奏後の先生の笑顔は、あのブラウン管の中のそれと全く同じ。
やさしさ、愛溢れるお人柄がにじみ出ておりました。
今も、ピアノ教則本の本棚に大切にしまってあるテキスト。
引っ張り出して弾いてみようかな。
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